ケアとは自己実現の援助
- 2012.10.11 | ストレスケア
よく、ケアという言葉を使う時代になりました。看
護ケア、介護ケア、ターミナルケア(末期がんなど、治癒困難
な患者と家族を対象とする、身体・精神両面の終末期ケア)
という分野で使われることが多いため、医療や福祉分野の言葉
のイメージがあります。
しかし、ケアとはケアから連想される特定の職業層のための
言葉ではなく、その人(対象)が成長すること、あるいは、自
己実現をすることを援助することです。
ケアされる人もケアする人も成長する。
ケアされる人だけでなく。ケアする人も成長することが必要です。
自分のため、他者のため、社会のために仕事をする、すべて
の人にとってケアとは、単なる「サービス」のようなものでは
決してありません。
ケアとは、人が生きる上で本質的な営みであるといえます。
ストレスケアの定義
「自己実現を目指すために、ストレス因子である心理社会的
問題をどう考えどう乗り越えるかを自分自身で開始し、遂行す
る諸活動の実践」です。
さらに、「ストレスケア社会」の中心概念は、個人と社会が
幸福や健康の決定要素をコントロールすることによってニーズ
を満たし、環境(体験)に対応することによって、幸福や健康
の改善を可能にするプロセスです。
したがってストレスケア社会の発展は、「すべての人があら
ゆる生活の場で幸福や健康を享受することのできる社会」の実
現を果たしていくことになります。
また、ストレスケアにおける「健康」は生きる目的ではなく、
日々の生活を「幸福に過ごす」ための自己実現的資源であり、
ストレスのリスク因子を回避する社会的資源であることを強調
した積極的な概念になります。