子どもの貧困率上昇
- 2015.03.3 | ストレスケア
2014年、厚生労働省が「国民生活基礎情報」を公表しました。
子どもの貧困率については、
2008年に2006年度の数値が初めて公表され、
14.2%という数値が人々に大きな衝撃を与えました。
2011年には、1986年までさかのぼって貧困率が計算され、
子どもの貧困率が右肩上がりに増加していることが
確認されました。
今回は2012年度の数値が発表されましたが、
増加に歯止めがかからず、
子どもの貧困率が16.3%まで増大し、
子どもの6人に一人が「相対的貧困」という状態に
置かれていることが分かりました。
この貧困問題は少年非行とも関連が高く、
少年院の新収容者の「貧困」の割合は3人に1人となっています。
子どもの貧困問題は、社会的な支援を含め、
現代社会の重要な課題でもあります。
しかし、子どもの貧困は単にお金が少ないという
問題だけではなく、
不安感、低い自己評価、目標や希望を持てない、
社会的孤立といった問題を忘れてはなりません。
「ふくおか子ども白書」(子どもNPOセンター福岡)によると、
中学生4人に3人(74.6%)が「疲れやすい」という
身体的な不調を抱えています。
高校生は、4人に3人(75.3%)が
「疲れやすい」、3人に1人(37.7%)が「寂しい」、
2人に1人(54.1%)が「すぐ不安になる」と訴えています。
また、悩みを相談する人は、友達(65%)、
母親(56.6%)、父親(27.6)となっていて、
相談相手は家族より友達であることは
この年代の特徴といえます。
そして、家族で最も頼りにされているのは,
権威的な父親ではなく、子どもを癒す、
母親であることは注目に値します。