脳神経に対する評価・ホメオストレッチ
- 2012.01.21 | ストレスケア
HS(ホメオストレッチ)は初期に脳幹、特に中脳を刺激し注意中枢と言われる前帯状回が刺激される。
HSで心拍が低下(副交感神経機能が上昇)するにつれ、情動神経回路に関わる側座核と前頭葉眼窩皮質の神経活動が高まった。
これは、側座核を中心とする中脳皮質神経系の興奮が精神的リラックスの獲得に重要であることが推察される。
HSで下側頭皮質と外側後頭皮質、紡錘回の神経活動が上昇したことは、催眠時リラクセーションの脳内表像の出現を意味していると考えられる。
ホメオストレッチは、終脳(脳幹)–扁桃体系に影響を及ぼし、脳の副交感神経性緊張を高め、小脳の有意な相関性については、小脳は視床下部と相互に連結し、自律神経系機能を調節する神経回路に入ることができることから、小脳が副交感神経系の調節に関与していることを示しているものと思われる。
結論として、幸福な気分は扁桃体や楔前部などの帯状皮質後部の賦活と関連していることから、本研究の結果より、ホメオストレッチは、前脳、扁桃体および楔前部の回路網のニューロン活動を調節することによって精神的リラクセーションをもたらすという効果に関する科学的エビデンスが得られた。
第27回日本神経科学大会(大阪国際会議場)2004.9.21~23
2007.1 Neuroscience Letters(407)