カウンセラーの視点
- 2014.04.18 | ストレスケア
カウンセラーとして相談者と向き合っていると、
相談者の問題の多くに身体の不調が存在しています。
身体が重い、だるい、フラフラする、腰や肩が痛い、
疲れやすい、眠れないなどを訴えてきます。
それを日常生活の体験における問題として
取り扱わなければならないのに、
実際は詳しく聴くこともせず、
身体から目をそらしてしまうことが普通です。
一般の心理カウンセラーであれば、
その身体感覚の持つ重要性を無視して、
いや、気づけないで、それをそのまま直接の対象とせずに、
そうなった真の問題に接近しないで別の問題に
すり替えて解釈しようとします。
すり替えられるものは、
相談者の問題を病理的なものとして受け取り、
症状を探して治療に取り掛かることです。
もう一つは、その背景になんらかの心理的問題が
あると判断して、人間関係や家庭環境を
その原因に仕立て上げようとすることです。
その結果、本当の問題の解明が
おろそかにされてしまいます。
身体に不調があるということは、
生活体験上の悩みや困難、生活習慣の偏り、
心理的な安定、対人関係、環境に対して、
何らかの問題があることを示しています。
その身体に発生した不調は、
問題と向き合った結果、
身体の過度な緊張によってつくられたものなのです。
身体的な緊張が身体に歪みを発生させ、
その歪みがこころの働きに強く影響を与えています。
問題は相談者の外にあるのではく、
相談者自身の中に存在しているのです。
したがって、身体の緊張を解除させ、
身体のバランスを回復させることで、
問題と向き合う力や環境に適応して
いく力が向上し、心理的な問題も
ダイナミックに変化することは、
全国で活躍している多くのストレスケア・カウンセラーの
経験が示すとおりです。