「からだ」で考えるということ。―脳幹的思考-
- 2013.04.26 | ストレスケア
「世界は私が考えるものではなく、
経験するものである」
メルロー・ポンティの述べた言葉です。
彼は、パリを拠点に活躍した哲学者で、
近代哲学に人間の肉体の重要性を認識させる役割を果たしました。
精神は、事柄を分け、分離させて理解し、それを言語化する。
しかし、喜怒哀楽を経験して、物事を作り上げて具現し、
世界の中で生きていく主体は、私たちの身体であるとしています。
行動科学的に言うと「私は何かを考える」ではなく、
「私は何かをする」から始めることが大切だということですね。
そして、私たちは、その都度、
世界を見ることを改めて学ぶことが必要です。
何事もいつもどおり、当たり前だと決めつけないで、
別の視点から見直すことで、
常に変化している世界を見ることが可能になります。
代謝活動をクールダウン(リラクセーション状態)して
見えてくる世界は、いつも通り、当たり前の世界ではなく、
常に変化し続けている安寧な直観的世界。
その世界を経験するのは、私たちの身体なのです。