空海、そして道元
- 2013.04.8 | ストレスケア
空海には普遍的な釈尊の香りが強く漂います。
空海は三密の実践的様式を説いています。すなわち、三密とは「身」「口」「意」です。
行法としての三密は悟りの境地を目指す宗教的実践です。
そして、生活の中で日常化された行為の展開を無相の三密行と言います。
すなわち、無相の三密行とは、社会的実践であるといえます。
空海は、この無相の三密行により理想的な世界を完成させようとしました。
そして、空海の社会的文化的活動が、空海の生涯を形成しています。
空海も人々に行動変容の大切さを説いた歴史的な人物の一人です。
ところで、この三密の「身」に徹したのが、現代でいうリラクセーション法と関係の深い、只管打座の禅(瞑想)を説いた道元です。
「口」(言葉・念仏)に徹したのは法然、日蓮です。
親鸞は信心為本の「信じる・意」に徹しています。
このように、彼らは今日の認知行動療法を彷彿とさせられる「身・口・
意」の一つに徹して人間変容の独自性と原理を開いたのです。