生きるためのストレス
- 2012.07.20 | ストレスケア
昨日のシマウマの続きです。
筋肉運動に集中するため、この間、胃腸の働きも止まります。
敵との遭遇といった緊急事態になると、カラダ中が総動員で、自分を守るための行動にすぐに移れるよう、エネルギーをためるのです。
シマウマは全身にめぐらせたこのエネルギーを使って懸命に駆けて逃げます。筋肉運動をすることで全身にあふれたエネルギーは消費され、高いエネルギー状態も解消されます。
ここまでの一連の流れをまとめると次のようになります。
敵と出会う
↓
「戦う」か「逃げる」か、のための準備をする
↓
心拍数、血圧、血糖値などを上げて(=筋肉を緊張させて)、カラダにエネルギーをためる
↓
「戦う」か「逃げる」かの行動によって、エネルギーを消費する
↓
高いエネルギー状態の解消
これが、カラダで起こっている本能的なストレス反応の流れです。
もし、シマウマがライオンと遭遇したときに心拍数、血圧、血糖値を上げて(=体内環境を変化させて。つまりストレス状態にして)、「戦う」か「逃げる」かの準備ができなければ、一巻の終わりです。
抵抗することも逃げることもできずに、餌食となってしまいます。
状況や環境の変化にいち早く適応できる生き物ほど、危険を回避して、生き延びる可能性が高くなります。
つまり、生きるためにストレス反応はとても大切なものなのです。