部分は存在しない
- 2012.03.28 | ストレスケア
「部分は存在しない」とは、私たちの
心身が健康な状態で働いていれば部分は意識されない
という意味である。
例えば、私たちは胃の調子が悪くなってはじめて、
胃という部分を意識する。つまり、心身の不調は全体の
バランスが崩れたというサインである。
医療では個体内を観察して、個体内の異常を治すが、
バランスセラピーでは個体間の関わりを観察し、
問題の背景をアセスメントすることが必要になる。
最も優れた健康法とは病気にならない方法に
よって治すことだと言われているが、
ストレスケアカウンセラーは、その異常の原因となる
環境や考え方、生活習慣の改善に向けて援助する。
部分は存在しない」とは健康を考えるときに、
私たちの体内に異常を見つけようとするのではなくて、
その異常を作り出した環境や、あるいは、認知・考え方などの
評価過程を観察しようとすることである。
腰痛や肩こり、首の痛みにしても、単に対症的な
「部分の処置」で治すのではなくて、
そこにかかっている負担、姿勢の問題、生活習慣の問題への
援助が大切だという哲学を持たなければならない。