天才空海
- 2011.10.14 | ストレスケア
空海は三密の実践的様式を説いている。
すなわち、「身」「口」「意」である。
行法としての三密は悟りの境地を目指す宗教的実践である。
そして、生活の中で日常化された行為の展開を無相の三密行という。
すなわち、無相の三密行とは、社会的実践であるといえる。
空海は、この無相の三密行により理想的な世界を完成させようとした。
空海が社会的文化的活動を重視した所以である。
そして、空海の社会的文化的活動が、空海の生涯を形成していることに
空海への憧れを感じる。
ところで、この三密の「身」に徹したのが、只管打座の禅を説いた道元である。
「口」(念仏)、に徹した法然、日蓮。
親鸞は信心為本の「意」に徹している。
このように、彼らは「身・口・意」の一つに徹して独自性を開いたのである。
つまり、一密即三密、三密即一密を統合することで原理の確立がなされたのである。
この意味で、空海には普遍的な仏教(釈尊)の香りが強く漂う。