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お知らせ

魔女の法則。真の癒しとは何か。


相手を感じる力は癒しの力。

その前にもう一度[自己受容]について振り返って見ましょう。


道を歩いていてつまづくと「誰がこんな所に石を置いたんだ」と怒ります。

また歩いてもう一度つまづきます。

するとその人は「誰がこの靴を作ったんだ」と靴のせいにします。

また歩き始めて三度目につまづくと「誰が道を作ったんだ」と

道のせいにします。


このように私たちは自分に起きた問題を

何かのせいにしたいという気持ちがあります。


しかし、この何かのせいにしてしまえば、

自己成長の機会を失うことになります。

自己受容とは自分自身の体験を必要なこととして捉え、

そこにある意味や価値を探る力です。



これからお話しする魔女の法則を解く鍵は、自己受容にあります。

魔女の法則というのは随分前に、なかなか良い言葉が無くて、

私がある本から探して見つけた言葉です。


今ではチェーン現象とか、世代間連鎖という言葉でよく知られております。

つまり同じ失敗を繰り返すこと。

あるいはその失敗が世代を受け継がれていくこと。

そういった問題になります。


お母さんが子供に対して子育てする問題で考察していきましょう。

子育てをするお母さんは小さいときに

親から愛情を受けていないと考えたとします。

あるいは自分は、親にあまり面倒見てもらってなくて、

ちゃんとした愛情を受けられなかったと、

そういう悲観的なイメージがあるとします。


そういったイメージを持ったお母さんは

子供に対して非常に教育熱心になります。


なぜなら、自分がされていないということを

子供に与えたいと思うわけですね。

こういったケースは、教育ママ、

子育てに熱心なお母さんによく見られます。


しかし、ここで注意しなければなりません。

このようなお母さんは、本当に子供に向き合っているのでしょうか?

本当に子供のためを思って子供に接しているのでしょうか?


残念ながら、そうではありません。


そのお母さんは、自分のお母さんとの関係をやりなおしたいと願っているわけです。

自分とお母さんの関係がうまくいかなかったから、

今度は、自分の子供を利用して、自分のお母さんとの関係を

清算しようとしているわけですね。


このように、私たちは無意識の内に過去を否定してしまいますと、

現実にある、例えば自分の子供にさえ本当の愛情を注げなくなります。

いくら子供に接しても、そのお母さんのエネルギーはお母さんのお母さん

、つまり自分の子供時代と自分のお母さんとの関係を

やり直したいという渇望、そういう動機になっているわけです。


そうすると、そういうお母さんから育てられた子供は、

また、そのお母さんと同じような気持ちを持ってしまいます。

つまり本当に自分に対して愛しているのか、考えてくれているのか、

子供は、そういった感受性が敏感です。


したがって、お母さんが一生懸命に教育をされたとしても、

その子供は、愛情を受け取ったと感じることがなく育っていきます。

そして、大きくなってまた自分の子供に同じことを繰り返すわけです。

これが魔女の法則です。あるいは世代間連鎖といわれるものです。



他にもこの連鎖を説明するものがあります。

例えばお父さんとお母さんと娘さんがいる家庭だとします。

お父さんはお酒を飲んで、お母さんに暴力をふるったり、

経済的にも大変不安定な家庭だとします。


お母さんは、そういったお父さんにもちろん否定的ですが、

ただ、耐えるだけです。

そういう環境で育った女の子は、お父さんに対して当然のごとく、

否定的なイメージを持ちます。

当然のことだと思います。


「私はお父さんのような人とは結婚したくない。お母さんのような苦労のしたくない」

そう思いながら成長していきます。


そして、その女の子が結婚相する年齢に達したときに、

女の子は、お父さんと同じ性質の人と結婚するということがよく知られています。


この確率は驚くほど高いのです。なぜでしょう?

あれほど嫌っていたお父さん。あれほど、こんなに苦労するお母さんには

なりたくないと願っていたその人は、そのことを否定してたにもかかわらず

お父さんと似た人と結婚してしまうのです。



お酒を飲んで乱暴する父親を見れば、当然その人はお酒を飲まない人と

結婚したいと考えるでしょう。あるいは、自営業で苦労されているとすれば、

どこかに勤めている人と結婚を望むでしょう。


ところが10年20年と結婚生活が過ぎますと

父親のイメージから離れた結婚相手が、驚くほどお父さんと同じような生活態度に

なっていくのです。

大変不可思議に思われるかもしれませんが、

これは私たちの無意識が持っている過去を清算したいという強い欲求から

導き出されていることなのです。


なりたい自分があります。

しかし、それは何かを否定してなりたい自分になれるわけではない

ということを教えてくれています。

むしろ私たちが過去と違う生き方を選択したいと思うならば、

過去を清算することです。

過去を清算するということは、過去を否定しないということになります。

ここに最初にお話した自己受容の技術が必要になります。


明日へつづく