自律神経系と内分泌
- 2011.06.15 | 脳科学(脳幹)
脳幹の働き。ストレスのアウトプット。
ストレスと自律神経の関係であるが、
ホメオスターシスを支える自律神経系が身体の各器官
に与える影響を知る必要がある。
自律神経系には交感神経と副交感神経がある。
ストレス状態とは交感神経が優位な状態であり、
リラクセーション状態とは副交感神経が優位な状態である。
例えば、脳の血管は副交感神経優位で収縮し、交感神経優位で拡張する。
瞳孔は副交感神経優位で収縮し、交感神経優位で拡張する。
唾液は副交感神経優位で分泌が増加する。交感神経優位で減少し、口の中が乾く。
末梢血管は副交感神経優位で拡張し、交感神経優位で収縮する。
心臓の鼓動は副交感神経優位で遅くなり、交感神経優位で速くなる。
汗は副交感神経優位で減少する。交感神経優位で増加するが、
足の裏や手のひらに出るのは、闘争・逃走時にすべらないためだと言われている。
胃の収縮は、副交感神経優位で増加して、交感神経優位で減少する。
副腎の出すストレスホルモンは副交感神経優位で減少し、
交感神経優位で増加する。
自律神経は内臓などの内部器官の働きを自動的に調整する重大な働きを持っている。
交感神経系は活動に向かう働きを持ち、
副交感神経系は休息などエネルギーを補う働きを持つ。
交感神経は外に向かってエネルギーを使い、
副交感神経は内に向かってエネルギーを使い、エネルギーを蓄える。
自律神経は感情・情動によって、だいたい次の
4つに変化をすると考えられている。
①急な刺激(驚愕・恐怖)→交感神経の興奮
②長時間持続する刺激(不安・緊張)→交感神経と副交感神経が同時に亢進
③感情が平穏な休息時→副交感神経が優位なリラクセーション状態
④失望・ゆううつ・悲しみ・悲哀・うつ状態→交感神経と副交感神経の両方の機能低下
次にストレスと内分泌系の関係であるが、内分泌の制御は視床下部で行われている。
ストレッサー → 視床下部 → 下垂体 → 副腎皮質刺激ホルモン→ 副腎皮質 → 副腎皮質ホルモン → グリコーゲンの合成促進・たんぱく質の異化作用・抗炎症作用・過剰免疫反応の抑制といった流れになる。