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お知らせ

「徳」を考える

日本は国民総生産(GDP)は世界第3位になりましたが、それでも、都市の一人当たりの生産性では群を抜いて東京は世界一です。

しかし、逆に世界一、災害のリスクが大きい都市でもあります。

私は、このギャップをどうするかが、都知事選で問題になる必要があると考えます。

まず、何よりも「命」が優先です。

今日の東京は晴天。





徳と幸福の関係

人間が有徳であることとその人間の幸福とは関係性があるのであろうか。有徳と幸福は結びつくのか、あるいは、結びつかない全く別の世界なのか。




カントは合理論と経験論の相反する二つの立場を統合し、新しい哲学を打ち立てている。カントは人間の認識能力である理性そのものを考察する立場をとった。そして、われわれが対象と考えるものは実は主観(われわれ)が構成したものであり、中心は対象にではなく、主観に存在するというコペルニクス的転換を行なった。


そして、「純粋理性批判」の限界を知り「実践理性批判」に入る。カントは、幸福は道徳的法則の規定原理ではないと結論している。


これによれば、人間活動は幸福を度外視して自己の意志、生き方を規定しなければならない。しかし、人間は徳と幸福との一致を望んでいる。カントはこの矛盾に最高善という条件を要求している。




徳と幸福については、有力な2つの説がある。



ストア学派の説は、人生の究極目的は一切の欲望や情念を統御して理性にしたがった有徳な生活を送っている人間が享受しうるような精神の状態が幸福である。


エピクロスによれば、人生の究極目的は自分にとって快適なものをもとめ、苦痛を与えるものを避けることにあるとしている。しかし、快適なものの後には苦痛がともない、苦痛の後には快楽がともなうので、どのような快楽を求めるべきか、どのような苦痛を避けるべきかは、思慮分別が必要になり、この思慮分別こそ「徳」となる。徳の観念と幸福の観念は一致する。



つづく・・・