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日本産業ストレス学会 看護師に対するホメオストレッチの効果の検討 BTU久留米研究所 永瀬千枝

(1) 研究の目的
看護師を取り巻く環境には、ストレスの要因となるものが多分に存在し、慢性疲労を自覚している看護師は70%、非常にストレスを感じる41.7%、健康不安が81.2%に達していて、ストレスによる健康問題は深刻な問題となっている。(2007年度 看護職員の健康実態調査)
また、無理なストレスや慢性的な疲労の軽減は、医療ミスの防止やチームワークを高めるためにも不可欠で、看護師に対する効果的なメンタルヘルス対策の研究が急がれている。
メンタルヘルス対策の有効な方法として、自律訓練法が報告(村上,1995)されているが、産業医による一般的な職場の実施率は17.8%にとどまっている。(石川,2008)
職場においてこれらの方法を看護師に実践させる難点は、ある程度の訓練と期間が必要であり、リラクセーション反応を得るためには、行う人がそのスキルをマスターしなければならないという負担が生じることである。(村上,2005)
一方、ホメオストレッチは、抗重力筋を他動的にストレッチさせることと、軽い圧を加えることによって、生理学的なリラクセーション状態を作り出すことを目的として考案されており、受ける人への負担が軽減されている。(美野田,2001)
本研究では、メンタルヘルス対策として、看護師に対するホメオストレッチの効果を検討する。

(2) 対象と方法
<対象>久留米、福岡、佐賀、大阪に勤務する看護師から希望者を募る。(女性31名、平均年齢43.35才、標準偏差 9.99)
<頻度>各地域のBTU施設内で期間中に10回実施。(平均期間52.6日、標準偏差10.3)
<介入方法>ホメオストレッチの介入時間は12分程度である。
<調査方法>ホメオストレッチ導入前とホメオストレッチのすべてのセッションを終了する最終回の実施前に、職業性ストレス簡易調査票、睡眠に関する質問
票、ストレス指数計測を使用した。また、それぞれの検定においてp<.05を統計的に有意水準とした。

(3) 結果
質問票とストレス指数計測は介入前と介入後の平均値のt検定を行った結果、「心理的な仕事の負担・p<.01」「不安感・p<.05」「疲労感・
p<.05」「抑うつ感・p<.05」「身体愁訴・p<.01」「仕事や生活の満足度・p<.05」「寝つき・p<.05」「熟睡度・p<.01」「週2
回以上の安眠・p<.05」「ストレス指数・p<.01」に有意な効果が得られ、ホメオストレッチは看護師のメンタルヘルスに有益に作用することが示され
た。

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