バランスセラピー理論の認知行動療法的理解
- 2014.08.17 | ストレスケア
バランスセラピー理論は、
認知行動療法的働きかけを含んでいます。
認知、つまり受け取り方や考え方を
柔軟にして気持ちをコントロールする方法です。
ところが、このように説明すると、
いくら現実に大きな問題があったとしても、
考え方を変えることで気持ちを軽くすることが
できる方法だと誤解されることがあります。
例えば、ある人が、
威圧的な上司のプレッシャーに悩んで
健康相談室に相談したところ、
「上司の性格は変わらないのだから、
認知行動療法を使って考えを切り替えるしかない」
と言われたといいます。
自分の考え方を変えて、
その上司を受け入れるしかないというのです。
しかし、強度なストレッサーは、
消えるわけでもないし、
簡単に受け入れることは不可能なのです。
そこで、戦うか逃げるかのスイッチを切る、
リラクセーション状態が必要になります。
この初動の対応が大切です。
そして、問題を現実以上に大きく考えすぎないことが必要です。
交感神経が高まっている状態では、
目の前の問題ばかり目が向いてしまい、
とても大きいものに見えてしまいます。
そうすると、問題に圧倒されてしまい、
解決できるはずの問題まで解決できなくなってしまうのです。
生理学的なリラクセーション状態を作り出し、
もっと広い視野で問題を考えることができれば、
自分の力を生かして問題を解決していけるようになります。
バランスセラピー理論の
自己受容、自己統合により考えを切り替えるというのは、
心身のバランスの融合なのです。