【自律性解放】


自律訓練中に生じる自発的反応は、自律性解放(autogenic discharge)と呼ばれています。


自律訓練状態では、意識水準が低下して、睡眠に近い状態にあるために、入眠時幻覚や夢などが起こるのと類似したメカニズムによって視覚的イメージが出やすくなっているものと考えられます。



【自己解放作用の諸相】


ある男性は、自律訓練のトレーニングを行っていたら、それまで何度か繰り返し見たことのあった、追い詰まるような感じの夢と似た感じになってきたので、「これはよく見る夢と似た感じだな」と注目していたら、突然高校時代の辛かった思い出が蘇ってきたといいます。

自律訓練法の訓練中に起こるこのような反応は、自律性解放と名づけられていて、常にあるわけではありませんが、時として、例えば身体がかゆくなったり、リラックスしてきたのに不安感が出たりするなどの心身反応が、理由はよく分からないままに起こってきます。



要するに、心身がリラックスしてくると自然にストレスなどを解放しようとする動きが強まるのですが、それは狭まっていた水路が広がったり、固く閉ざしていたダムの水門が緩んで、淀んでいた水が流れ出ようと動き出すのと同じ事のようです。



 特に自律訓練法を行っている時に限らなくても自律性解放と同様の現象は日常的に様々な形で起こっているわけで、例えばウトウト状態でおこる金縛りなどは、もちろん不思議現象の場合もありうるかもしれませんが、たいていは、この自律性解放と同じ現象のようです。

 またある男性は、疲れている時の睡眠中には良く体をぴくつかせてけいれんしていると、奥さんに言われたと話していましたが、夢を見ていての反応なのかどうかなどよく分からないので、ハッキリしたことは言えませんが、自然に起こっている、ある種の、解放作用の一つのように思えます。