ドイツの社会学者であるフロムは、「子育てというのは、可愛がったり、養育したりすることではない」と述べています。それは、考えてみれば、他人でも出来ることです。

 イギリスの上流階級では、子供を幼児期に他人に育てさせます。日本人としては反発があるかもしれませんが、そこには親が本当に出来ることは何かという考えがあるのではないでしょうか。


フロムは、親にしかできないのは、子供に「人生というのは甘美で、楽しいもの、生きるに値するものなのだと教えること」だと言っています。


つまり、親の人生が子供のために犠牲的に見えるのではなくて、親が、ワクワクして楽しく生きている姿を見せることが大切なのです。


ある小学校に講演に行ったとき、6年生の子供に、「どんな時が一番楽しいの」と聞いたら「お母さんが楽しそうにしている時が一番幸せを感じる」と言いました。


まだ、その年齢は、親の人生に大変依存しているので、お母さんが笑っていると、とっても幸せなのです。


このように、子供は親の人生に参加していますから、親が輝いて生きることが子供の人をも輝かせていくのです。フロムは、このことを「子供に蜜を与えなければいけない。」と言っています。