常に元気がよい、常に明るい、常に自信満々。これらは、常に元気がない、常に鬱々としているのと同様、一種の「病」です。


大切なのは、自信喪失や絶望、悲観などのマイナス思考に陥らないことではないのです。さまざまな感情のあいだで、上手に揺らぎながら生きていけることです。



 そして、そのゆらぎの中で、慈悲の心を養い、人間的な成長が果たされていきます。



 なんとか、現状を突破したいと考え、何百冊と自己改革の本や心理学の本を読んでも変わらないのはなぜでしょうか。


いわゆる自分を分析したり、あるタイプに分けたりすること自体に貧しさがあります。自分自身をタイプとしてしか理解できないため、さらに自分がわからなくなるのです。



これらは、それなりに効能はあるでしょう。しかし、その効能は一定不変の固定された知的理解であり、私たちに行動させることが目的ではないのです。問題は、自己分析ではなく自分自身と出会うことです。


自分自身が気づきをしなければ、単なる「知」の領域にとどまっているのであり、人間の存在は「知・情・意」の全体であるのですから、頭で分かっていても「できる」ことにはならないのです。



だからこそ、ストレスケアにおける実践的理解が必要です。実践的理解とは、リラクセーションのことです。


やるか、やらないか、できるか、できないか、プラスかマイナスかという自分の世界に限った空想や妄想ではなく、あるいは、自分の想定内という常に都合の良い範囲内での思考パターンから抜け出すことが是非とも必要です。