バランスセラピー学は、「人間の適切な生存条件は、自然界のバランスの中にある」という基本的な立場から出発しました。

心と身体を統一的に取り扱ったバランスセラピー理論の発見に加え、従来の医学や生理学、心理学、社会学、物理学などの様々な科学的知見や過去の思想、哲学を取り込みながら、人間の自然性の回復という目的に向かってそれらを体系化したことで、バランスセラピー学は、全く新しい学問領域となったのです。


バランスセラピー理論から導き出された、ホメオストレッチにしても、様々な生活技術に しても、それは人間の自然性を回復するために、応用開発された技術なのです。

しかし、ホメオストレッチは、単なる技術ではありません。


ホメオストレッチ自体に、心と体の統一的連続性、静寂、満足、創造、愛、自己受容、自己統合、自己実現、目標、無から有、ゆらぎなど、バランスセラピー学の理論がすべて入っています。


 ホメオストレッチの実践の中で、理論に対する気付きと理解が進んでいきますし、その気付きによって、さらにホメオストレッチの実践が深まっていきます。そして、その熟達の過程はかならず、日常生活に展開されていくのです。


従って、バランスセラピー学は、プロとしてのストレスケアカウンセラーを目指す人たちだけのものではなくて、より良い生活を目指す社会人にとっての教養課程であるのです。

   

リラクセーションプログラム・カウンセリング心理学を超えて



自然性を追求していく中で、リラクセーション、あるいは自己変容の重要性が浮かび上がりました。その意味で、バランスセラピー学は、リラクセーションプログラムであり、カウンセリング心理学であるのです。

しかし、バランスセラピー学の展開は、一般的なリラクセーションの理論、カウンセリングの範疇にとどまっておりません。


人間の自然性を回復するという独自のスタンスから、既存の学問の枠を超えて、リラクセーションの概念を広げ、自己変容の理論を深めているのです。

自己成長のための学問

また、一般に、専門性を高めれば内容が難解になり、誰にでも分かるようにしようとすると内容が浅くなってしまいます。


しかし、バランスセラピー学は、医師や臨床心理士、関連分野の専門家の方々が学んでおられることでも分かりますように、それだけの深い内容を持っておりながら、一方では、若い勤労青年や、主婦、退職後のシルバーエイジの方々など、様々な立場にある多くの社会人が熱心に学んでおられます。


それは、バランスセラピー学が、深い内容を持ちながら、誰にでもわかるように作られている「社会人のための学問」であるからです。

  


長年にわたって有効性を確認

 しかも、長年にわたって、臨床や学習の現場で、バランスセラピー学の有効性を確認しながら今日に至っています。その取り組みは、BTU本校、全国の教室で継続して行われており、多くのすばらしい事例が蓄積されていっております。


バランスセラピー学と問題解決法の違い



また、バランスセラピー学では、現実が、常に我々が持っている理論より複雑であることに鑑み、個々の仮説モデルによる問題解決法を直接的に求めても、それが実現できずに、かえって緊張感を高め、自然性を損ない、問題解決を遅らせている場合があることを指摘しています。


 問題解決を求める人には、遠回りに感じられるかもしれませんが、バランスセラピー学では、あくまで、自己の自然性の回復について導き、人間が本来持っている能力、可能性を引き出そうとしています。



バランスセラピー学と自然界の力への信頼

この前提には、自然界が有しているホメオスターシス、つまり「復元力」に対する信頼と畏敬の念があります。バランスセラピー学の講演やビデオを聞いているだけで緊張感が抜けて、元気が出てくるということが、よく言われますが、それは、バランスセラピー学自体が持っている暖かさ、独特の安心感であり、自然界の神秘的な力に対する強い信頼感が溢れているからなのです。

その意味で、「バランスセラピー」という言葉が持っている力があります。


人間が自然性を回復していくことで、快活な生活、安心感、満足感、幸福感、愛、勇気、心身の健康、能力の発揮、若々しく生きること、運がよくなること、子育てがうまくいくこと、暖かい人間関係、自己を生かして輝いていくこと、など、我々が本当に求めてやまないものを、自然に獲得していけるということを学術として、示そうとしているのです。



リラクセーションが導く理解

学生が、過去の思考にこだわっていれば、バランスセラピー学を十分に理解することは難しいでしょう。過去の体験を保存した身体の緊張と、常に求めることをやめない緊張した心は、同じ学習をしても、学生に対し、学生自身が見たいものを見せ、聞きたいことを聞かせてしまうのです。


 実技と理論が両輪になって、心身のリラクセーションが実現していくことで、過去の考えから離れることが可能になり、柔らかな感受性を取り戻し、学生は素直に新しい価値観を受け入れることができるようになります。このプロセスの中で、バランスセラピー学の理解が進んでいきます。