行動療法はロジャースの来談者中心療法とは違い、心には触れないで行動だけを変えるものです。実際の世の中では全ての問題を「心」に還元して解決はできませんね。

つまり、心を変えないで行動を治す、ということです。なお行動療法には精神分析のフロイト、来談者中心療法のロジャースのような「教祖」的存在はいません。


行動の「学習理論」とは「同じことを繰り返して、ある(望ましい)行動を身につけること」


その学習理論には「条件反射理論」と「試行錯誤法」の2つがあります。


条件反射理論は有名なパブロフの実験に代表されます。実際にはお風呂にはいる前に常にトイレに行く習慣を付けると、「お風呂に行くよ」と声をかけるだけでトイレに行きたくなる、といったものです。条件反射理論からレスポンデント療法が成立しています。

これら二つは別のものではなく共に「条件付け理論」として一つに括られています。大きく考えると、レスポンデント療法は感情の学習、オペラント療法は行動の学習に用いられます。


また、副交感神経を優位な状態にすることで不安を安定に変える「弛緩反応」は自律訓練法として知られています。
 一方、試行錯誤法は、ケージに入れたネズミが偶然レバーを押してエサを得ることから、レバーとエサの関係を学習する(スキナーの実験)のが代表的です。試行錯誤法はオペラント療法の理論です。 行動療法の定義は「学習理論を生体の行動変容に適用する試み」

 レスポンデント療法で多く使われるのが「逆制止療法」です。例えば「バカヤロー」と大声で叫ぶ、カラオケで思いっきり歌うなどでストレスを解消するのがこれに当たります。

まぁ、感情の発散ですね。


オペラント療法の例としては、お駄賃・ご褒美で相手の良いところを伸ばす(正の強化)
「報酬学習reward leaning」(豚もおだてりゃ木に登る)、その反対に、間違えたところを何回も練習する・しかる・電気ショックを流すなど、罰することで相手を変える(負の強化)「処罰学習punishment learning」などがありますが、一般に人間は褒めた方が伸びます。強制や暴力で人を変えるのは無理です。

余談ですが、1890年代ドイツの大脳生理学者オスカー・フォークトが、知能の高い者の中に、催眠後、疲労・緊張・頭痛が軽減することを発見。その後シュルツ、ルーテの研究により自律訓練法が誕生しています。