ストレスを一般的に受け入れられるように伝えることは決して容易ではありません。なぜなら、ストレスは人によってそれぞれの思いにいろいろと違った意味で勝手に用いられているからです。例えば、医師は生理学的メカニズムから、技術者は力学的な視点から、心理学者は行動面の変化から、一般の人々は強制、禁止、欲求不満などの状況でストレスという言葉を使います。本来、ストレスは圧力、強さ(刺激)を意味する言葉で、ストレスという言葉には、良い・悪い、いずれの意味も付加することはできません。

ここで、もう一度、ストレスについて考察していきましょう。まず、ストレスを端的に表現すると、それは刺激や圧力に対して、身体に課せられる要求になります。外的な状況が突きつけてくる要求とそれに対する固体側の対応能力のバランスが重要で、ストレス下にある場合、自分に求められている要求がどのようなものであるかを知り、その要求を何らかの方法で変容させたり、弱められないかと対応することがストレスケアカウンセリングになります

 

外的環境の要求が個人の能力を上回る時、人はどうなるのでしょうか。それは当然のようにして、身体的、認知的な問題として出現してきます。カウンセリングの視点では、注意散漫、注意集中力の低下、対処の仕方が不安定、ミスの増加、現状把握と将来の予測脳能力の低下、健康や幸福感の消失、民主的な人が権威的になる、しっかりしていた人がだらしなくなる、抑うつ感など心理的ストレス反応として注目していきます。